「マルドゥック・スクランブル」 冲方丁
日本の映像産業に絶望した!
何がアレって「マルドゥック・スクランブル」ですよ。
めちゃめちゃおもしろいSFサイバーパンクですよ。
こんなに素晴らしい作品を映像化できてない日本のコンテンツ産業に絶望した!
アニメ化中止て。
もしそれが出来てたら業界に風穴を開けるくらいの大ヒット作になっていたはずなのに。
(制作会社のクオリティも問われるけど)
それだけ映像化する価値のある作品。
欲望が渦巻く街、マルドゥック市。少女娼婦ルーン=バロットは賭博師シェルの手にかかり危うく爆殺されかかったところを、委任事件担当官であるイースター博士とネズミ型万能兵器のウフコックに助けられる。全身に金属繊維による人工皮膚を移植され一命を取り留めた彼女は、手にした電子干渉能力を駆使して、ウフコックとイースター博士と共にシェルの犯罪を追究する。しかし彼らに立ちはだかるのはシェルが雇った事件屋ボイルド、彼はウフコックを濫用し彼を傷つけたかつてのパートナーだった…。
まずウフコックが可愛い。人語を解し、喋り、悩むネズミ。
彼の一挙手一投足に萌えるのがこの小説を楽しむ最大のポイントと言っても差し支えない。
宿敵ボイルドとの銃撃戦も素晴らしい出来。
細かな戦術、一瞬の判断、その場の緊迫感とカタルシスに酔いしれる。
あとがきで作者が「これを書き終わって出版するまでの間に、『スチュアート・リトル』と『マトリックス』が公開されて焦った」と言っていたのに笑った。
確かにもうちょっと早く世に出せていれば…と思います。
全三巻のうちほぼ一冊を使うくらいの長さのカジノでの攻防にも目が離せません。
wikipediaとかで調べたら作者の冲方さん、英語がネイティブレベルらしく、文体が粋です。
「煮え切らないウフコック」(ウフコックは仏語で半熟卵の意)とか、バロットのつぶやき(Dish, Wash, Clash, Gosh...)とかのセンスはネイティブ日本人にはなかなか真似できない。かっこいい。
こんなすごいエンターテインメントを読まされるとまだまだ日本の小説も十分世界と戦えるなと思わされます。
続編の「マルドゥック・ヴェロシティ」はまだ途中読み。
読了したらまたレビューします。
オススメ度(5段階評価)
★★★★★
コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://kumahara.blog27.fc2.com/tb.php/5-3d16fd83
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)





